ミスへの対処はベテランの務めでもある

新人の看護師は経験が浅いため、ベテランならあり得ない初歩的なミスをすることがあります。どのような仕事でもミスは発生しますが、看護師の場合は患者さんの命に直結する問題なので些細なミスでも軽視できません。原因を特定し、対策を講じないと同じミスを何度もくり返す恐れがあります。

新人の看護師に多く見られるミスとして名前の取り違えがあります。患者さんの氏名や薬剤の名称など、似通った名前を取り違えてしまうのは珍しいことではありません。しかし、名前の取り違えは重大なトラブルの一因でもあるので決して繰り返してはいけないといえるでしょう。特に薬剤の場合、似通った名称でも体への影響がまったく異なることも珍しくありません。

また、記憶違いも新人の看護師にありがちなミスです。医師や他の看護師から言われたことを誤って記憶してしまい、それが元でトラブルを引き起こしてしまうのです。新人の方も自分の記憶に誤りがあるとは思っていないので揉めてしまい、人間関係に悪影響が及ぶこともあります。その一方で新人ならではのミスを事前に予測できなかった周りの責任も問われることがあります。名前の取り違えや記憶違いは新人にありがちなミスなので、誰でもある程度は予測ができます。そのため、新人の看護師に仕事を任せる際はミスが起きることを想定し、即座にサポートができるように準備を整えておくのがベテランの務めといっても過言ではありません。医療の安全性はお互いに協力して保つことが何よりも重要です。